ジルコニアが持つ強度について
ジルコニアはインレーの材料として活用されていますが、これはジルコニアが優れた強度を持つためです。歯科医療業界に従事している方であればジルコニアの強度については周知の事実だと思いますが、ジルコニアはなぜこのような強度を持っているのでしょうか。ここでは、ジルコニアが持つ強度の秘密に迫ってみたいと思います。
ジルコニアが持つクラック伝播の抑止力
歯は食事などにより外部からの刺激を受けやすい場所です。そのため、毎日のように小さな刺激を受けているといえますが、歯に大きな圧力が掛かるとヒビが入ることがあります。
これはインレーやクラウドも同様で、大きな圧力が掛かることにより微小なクラックが入り、このクラックが次第に伝播し、脆弱化を招くおそれがあります。
通常、ガラスセラミックやアルミナなどはガラス成分を含有しているため、クラックの伝播を抑止する性質を有しません。それに対し、ジルコニアはクラックの伝播を抑止する特性を持っているため、クラックの伝播を極限まで抑え、強度を保ちます。
モース硬度におけるジルコニアの強度
宝石の硬さを表す尺度として「モース硬度」というものがあり、宝石の代表格であるダイヤモンドはモース硬度の最高値である10の硬度を持っています。
ジルコニアは金属よりも高いモース硬度を誇っており、具体的には天然ダイヤモンドに次ぐほどの硬度を有します。これは、従来のセラミックと比較すると3倍以上の強度であり、曲げ強度も高いことから「割れ」や「欠け」に対しても非常に高い耐性を誇っています。
様々な性質がジルコニアの強度を形成している
ジルコニアにはクラック伝播を抑止する性質を有しているほか、モース硬度においても高い数値を誇っています。これらに加え、高い耐熱性からスペースシャトルの外壁にも用いられており、また、高い強靭性と生体親和性を有することから人工関節としても活用されています。
このように、ジルコニアには特筆すべき性質がいくつもあり、それぞれの性質の相乗効果により高い強度を形成しているのです。ジルコニアインレーなど、ジルコニアが歯科医療業界で活用されているのも頷けるのではないでしょうか。
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